
フェヌグリークは、中央アジアが原産のマメ科のハーブです。
メープルの強い香りが特徴で、そしてインド料理では、よく使われる食材です。
また、何世紀にもわたって、糖尿病、高コレステロール、肥満などの様々な健康状態を改善するために、代替医療として使用されてきました。
最近では、フェヌグリークがダイエットに効果があると進められていますが、それを裏付ける研究結果については、ほとんど知られていません。
この記事では、フェヌグリークがダイエットに効果があるか、またその使用方法について、ご紹介します。
ダイエット効果
フェヌグリーク種子が、ダイエットを促進するかどうかについての研究は、限られていますが、数々の研究では、フェヌグリークが、いくつかの異なるメカニズムを介して、ダイエットに関連しています。
まず、フェヌグリークは、食事の脂肪やカロリーの摂取量を減らすのに、役立つと思われます。
健康な男性12名を対象とした14日間の研究では、フェヌグリーク種子エキス1.2gを摂取することで、1日のカロリー摂取量が約12%減少しました。
提案されたメカニズムは不明なものですが、男性は毎日の脂肪摂取量を17%減少させました(1Trusted Source)。
次に、フェヌグリークの食物繊維は、満腹感を促進することによって、ダイエットに役立つことがわかっています。
肥満の健康な18人を対象とした研究では、朝食時に、フェヌグリーク食物繊維8gを摂取することで、満腹感が大幅に増加することが、示されました。
さらに、参加者は次の食事で食べる量が減りました。
3つ目は、太り気味の健康な女性9名を対象に、フェヌグリーク茶の、食欲抑制効果を調べた研究です。
フェヌグリーク茶を飲むことで、食欲が低下することが示されました。とはいえ、この研究では、お茶を飲んだ後の食事摂取量の違いは、見られませんでした。
現在の研究は有望ですが、フェヌグリークの、潜在的なダイエット効果を確認するには、さらにしっかりとした人間の研究が必要です。
フェヌグリークのダイエットへの利用法
フェヌグリークには、さまざまな種類がありますが、最も簡単な使用方法は、料理のスパイスとして使うことです。
フェヌグリークの種子は、そのまま、または挽いて、スパイスブレンドやドライラブに使用でき、フェヌグリークシードの葉は、カレーやシチュー、スープに風味を加えることができます。
とは言うものの、ほとんどの人間の研究では、フェヌグリークのダイエット効果は、単離されたフェヌグリーク繊維や、フェヌグリーク抽出物のような、高用量でのみ得られることが、示唆されています。
フェヌグリークのサプリメントは、錠剤やカプセルのほか、他の成分と一緒に、様々な種類のサプリメントがブレンドされています。
また、フェヌグリークの種子を挽いた粉末もあります。
さらに、フェヌグリークは、アーユルヴェーダ医学では、ハーブを入れた水としてよく飲まれています。
フェヌグリークウォーターは、メティウォーターとも呼ばれ、大さじ1〜2杯のフェヌグリーク種子を、一晩水に浸して作ります。
フェヌグリークの水を温めて、お茶のように飲む人もいます。
朝一番の空腹時に、飲むことが多いようです。
安全性と副作用
食品に一般的に含まれる量を摂取した場合、フェヌグリークは、食品医薬品局によって「一般的に安全と認められている」(GRAS)と、されています。
しかし、フェヌグリークを大量に摂取すると、吐き気や下痢などの消化器系の症状など、軽度の副作用が出ることがあります(5)。
大量に摂取すると、フェヌグリークは血糖値を下げる可能性があります。そのため、フェヌグリークは、糖尿病の薬や、血糖値を下げる他のサプリメントを服用している場合は、注意して使用する必要があります。
また、フェヌグリークの高用量摂取は、不妊症や妊娠に悪影響を及ぼすとされています。マウスを使ったある研究では、大量に摂取すると生殖能力が低下し、先天性障害のリスクが高まるという結果が、出ています。
このような研究結果と、このテーマに関する人間の研究が不足していることから、妊娠中のフェヌグリークの補給は控えるべきだと考えられます。
安全性の観点から、フェヌグリークのサプリメントを含め、新しいサプリメントを日常生活に取り入れる際には、必ず、かかりつけの医師に相談してください。