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筋肉痛の原因は、スタチンではなく「ノセボ効果」かもしれません

 

・新しい報告によると、スタチンを服用している人と服用していない人では、筋肉の症状に違いはありませんでした。

・「ノセボ効果」というものがあるかもしれません—筋肉痛になるという思い込みにより実際に筋肉痛となること。

・根本原因を理解するには、さらに調査が必要です。

英国の新しい研究によると、スタチンは筋肉痛を引き起こさないことがわかりました。これは今まで誤解されており、多くの心臓病患者が薬の服用をやめる原因となりました。

224日にBMJで発表された報告によると、スタチンを服用している人と服用していない人を比べたところ、痛み、脱力感、けいれん、こわばりなどの筋肉の症状に違いはありませんでした。

筋肉痛の原因は不明ですが、研究者たちは、筋肉痛が人々の年齢や健康状態に関連していると考えています。 「ノセボ効果」もあるかもしれません—筋肉痛になると思い込むため、実際に筋肉痛になるということです。

根本原因を理解するにはさらなる研究が必要ですが、研究者は、スタチンが痛みの原因ではないことが証明されたと言います。

 

スタチンは筋肉痛を引き起こさない

研究者らは、最近スタチンの服用を中止した、または筋肉痛のために中止を検討している200人の患者を調査しました。

患者は2か月の治療期間に、スタチンまたはプラセボ(偽薬)のどちらかを投与されました。

治療期間終了後、研究者らは、スタチンを服用した人とプラセボを服用した人の間で筋肉の症状に違いがないことを発見しました。

彼らはまた、筋肉の症状が生活の質(気分、歩行能力、仕事、人間関係、睡眠)に影響を与えていないことを発見しました。

スタチンを服用している参加者の約9%とプラセボを服用している人々の7%は、耐え難い筋肉痛のために調査を途中で辞退しました。

コネチカットにあるイェール大学医学部の心臓専門医であり、イェールニューヘブン病院のアウトカム研究評価センターの所長であるハーラン・クルムホルツ博士は、「今回、スタチンが筋肉痛を引き起こさないという強い確証を持てた」と言います。

クルムホルツ博士は、次の大きな課題は、「スタチンの服用開始後に筋肉痛を感じる患者をどのように助けることができるか」、そして「筋肉痛が問題であると考える人々をどのようにケアできるか」ということだと言います。

多くの患者が筋肉痛が原因でスタチン服用を中止

カリフォルニアのオレンジコーストメディカルセンターの医療ディレクターであるロバート・グリーンフィールド博士によると、多くの心臓病患者が筋肉痛が原因でスタチンの投与を中止しました。

この筋肉痛はプラセボ効果と同様に「ノセボ効果」といえると言います。

プラセボ効果は、例えば砂糖の錠剤を服用したときに、それが効果があると言われたら、有効成分は入っていないのに改善が見られることを言います。

「反対に、薬(この場合はスタチン)が筋肉痛を引き起こすと信じ切っているとき、結果として筋肉痛が起こります。」とグリーンフィールド博士は言いました。

グリーンフィールド博士によると、最近の研究では、患者の10人に9人の筋肉痛はノセボ効果によるものであり、10人に1人は真のスタチン関連の痛みを持っています。

この誤解は、口コミやインターネットにより急速に広まりました。

「口コミ、インターネット、および「自然派」の発信者たちは、過去2030年間で数万人の患者にスタチンの悪影響を広め、結果的に患者を救うことができていない。 」とグリーンフィールド博士は言います。

クルムホルツ博士によると、スタチンが筋肉の損傷を引き起こすことはめったにありませんが、まれな重篤な合併症により、筋肉痛や痛みを引き起こす可能性はあると言います。

スタチンを中止するリスク

スタチンは、コレステロール値を改善し、心血管系の問題を抱える患者の脳卒中や心臓発作のリスクを軽減するために使用されます。

「高コレステロールによって引き起こされる心臓の持病を抱えている患者がスタチンの服用を中止した場合、重大なリスクがあります」とグリーンフィールド博士は述べています。

研究によると、スタチンを中止した人は心血管疾患と死亡のリスクが高くなります。

グリーンフィールド博士によると、ある研究で、スタチン療法を中止してから1年後に心臓発作と脳卒中になる患者が40%増加したことがわかりました。

筋肉痛の原因は何?

研究者らは、スタチンを服用している年齢層は、一般的に筋肉痛になると考えています。

それは老化現象の一部分であり、他の健康状態の影響でもあると言えます。

スタチンを服用している人々が筋肉痛を経験する理由はまだ不明です。

最近の研究は、スタチンが筋肉細胞に影響を与えるカルシウム漏れを引き起こす可能性があることを示唆しています。ただしほとんどの人はこの漏れに耐えることができるはずです。

グリーンフィールド博士によると、他に考えられるとすれば、スタチンがコレステロール値を下げ、それがユビキノン(遊離基や炎症性メディエータと闘う抗酸化剤)を下げるというものです。ユビキノンは運動や緊張後の筋肉の修復に関与するため、数値が低いと修復と補充のプロセスが遅れる可能性があると言います。

人々が筋肉痛を経験する理由をよりよく理解するには、より多くの研究が必要です。

適度な運動と適度な体重の維持が筋肉痛を予防できるという研究があります。

痛みが続く場合は、甲状腺の血液検査を受けたり、サプリメントを服用したり、処方する医師に相談してください。

結論:

新しい研究によると、、多くの心臓病患者が筋肉痛が原因でスタチン療法をやめますが、それは誤解です。

研究者は、スタチンを服用している人々が経験する痛みは、年齢層の間で良く起こることであり、思い込みである「ノセボ効果」の可能性が高いと考えています。 スタチンを中止すると、深刻な健康上のリスクが生じ、脳卒中、心臓発作、および死亡のリスクが高まります。 筋肉痛の原因を解明するには、さらに研究が必要ですが、現時点では、スタチンではないようです。

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