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マリファナの成分は母乳に6週間残る

 

・最新の研究で、マリファナの精神活性成分であるテトラヒドロカンナビノール(THC)は、最大6週間母乳に残る可能性があるとわかりました。

・健康関連の専門家たちは、大麻を使用する女性は妊娠するかなり前の段階でやめるべきだと提唱しています。

・過去10年間の研究では、THC成分が赤ちゃんに受け継がれると、学力や集中力が低下し、衝動障害やうつ病を引き起こす可能性があるとのことです。

JAMA Pediatricsで発表された研究で、マリファナの精神活性成分であるテトラヒドロカンナビノール(THC)が最大6週間母乳に残ることがわかりました。

この研究は、それは乳児に有害であると提唱しています。

コロラド大学医学部小児科の教授でチャイルドヘルスクリニックおよび母乳育児クリニックの主任研究員であるマヤ・ブニック博士は、「米国小児科学アカデミー(およびその他の)医療機関はすべて、妊娠中および授乳中の女性はマリファナの使用を控えることを推奨している」と言います。

検査された394人の女性のうち、25人が調査対象となり、7人が研究期間中マリファナの使用を控えました。

対象者は2016111日から2019630日までの間に出産しました。そして、体内に残ったTHC成分が最大6週間母乳に残っていることがわかったのです。

ブニック博士は、この結果により、妊娠中の母親や妊活中の人は、妊娠するかなり前の段階で大麻の使用をやめるべきだとわかったと言います。

ブニック博士の研究チームは、合法化により、妊娠中の大麻の使用を報告する女性が増えていることに気づき、今回の研究を開始したそうです。

この研究の女性たちのほとんどが、ストレスや痛みを和らげるためや、睡眠改善のために、大麻を使用していました。

今までこのような研究データがなかったため、多くの病院は、母親が授乳する2週間前から大麻の使用を控えるべきだと提案してきました。しかし、ブニック博士はもっと具体的なデータが必要だと感じていたのです。

「母親が育児を始める前の、大麻の使用を控えるべき期間をはっきりさせたかった」と彼女は言います。

THC成分は子供の発達に影響を与える

長年、THC成分が赤ちゃんに受け継がれると悪影響があると言われてきました。

過去10年間の研究では、赤ちゃんに受け継がれたTHC成分は、学力と集中力の低下、衝動障害、さらにはうつ病を引き起こすことがわかっています。

ブニック博士によると、THC成分が母乳に6週間も残っていることは大きな発見です。これは、2週間では足りないことの証明であり、妊娠中・授乳中にマリファナを使用しないことが最善の選択肢であることを示しています。

マリファナの合法化によってリスク理解が曖昧になっているため、医療専門家たちは、妊娠中・授乳中の母親に今一度理解してもらう必要があります。合法化になったというだけで、妊娠中でも大麻使用は問題ないと思う女性もいるようです。

「昔は妊娠中の飲酒や喫煙も安全だと思われていましたが、今は違います。それと同じです。」とブニック博士は言います。

よりよい教育の必要性

コネチカット州スタンフォードヘルスの産婦人科部長のスコット・チャドノフ医師は、この件に関する女性からの質問が増えていると言います。

「大麻の合法化は、妊娠中・授乳中の母親と乳児への影響について議論を引き起こしてきた」とチャドノフ医師。

「まだ研究例は少ないが、胎児の神経発達への影響については明らかな懸念がある」とのことです。

チャドノフ医師は、睡眠改善や不安症状緩和のためにTHC成分を使用する女性は、妊娠中や授乳期にはより安全な代替策がないか、医師に相談してほしいと話しています。